「絶対無理!ヤダヤダヤダ!無理だって!」
よくあるバラエティ番組のしょうもない勝負に負け、私は今、はるか下方に川を見下ろす橋の上にいる。
これからバンジージャンプをしなければならない。例の如く、早く飛べとヤジを飛ばされているところだ。
「ちょっと待って。深呼吸させて!」
と、ここまでは台本通りだ。
私は別に高いところが苦手なわけでもない。バンジージャンプは初めてだけど飛び込みポジションに一瞬立った時も、無理とは思わなかった。むしろ、楽しみだった。
今までのセリフや行動は台本に忠実に行っている。
しかし、今をもって、台本を手放す。
「ちょっと待って。やっぱり無理。トイレに行かせて。」
トイレに行きたいのだ。
このままでは、盛大に黒歴史を残すことになってしまう。下は川だから問題ないとか、馬鹿なリアクションをする輩は後でしばくとして、早くトイレに行きたい。
本当にトイレに行きたいのだと伝え、トイレに行かせてもらった。
トイレに行ったことで間が途切れ、流れが悪くなったのか、再開した撮影の場が盛り上がらない。私が本当はバンジーを怖がっていないのが透けて見えているようだ。
私の見せ場となるはずだった、バンジーはほとんどカットされて使われず、私にとって立派な黒歴史の一つとなった。
使用必須ワード
・バンジージャンプ
高層ビルや橋の上などといった高い場所から命綱一本で飛び降り、そのフォームの美しさなどを競う競技、またはアトラクション。その起源はバヌアツ共和国ニューヘブリディーズ諸島にあるペンテコスト島で行われていた通過儀礼である「ナゴール」(ランドダイビング)と言われている。
・黒歴史
アニメ作品「∀ガンダム」に登場する用語。物語中では太古に封印された宇宙戦争の歴史のことを指す。そこから転じて「なかった事にしたいこと」または「なかった事にされていること」という意味のスラングとして使われる。
・台本通り
台本通り。
面白くない。単語の勉強にしかなっていない。しかし、書いた。それでいい。それがいい。それがいいもんね。黒歴史、ガンダムが起源だったとは。本当なのだろうか。バンジージャンプ、競技でもあるのか。むしろ、そっちがメインなのか。本当だろうか。台本通り、台本通り。
いやー、文章書くってむずかしいな。頭使わないと全く自分のこもらない文字の羅列になってしまう。こだわりが必要だ。
こうしていると、文章を書くことよって生活をしている人たち、仕事としていなくても、ひとを惹きつける文章を書いている人、ブログとかyoutubeとかやっている人はすごいと思う。そんな文章に囲まれて生きられる僕の生活は素晴らしいと思う。
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