稚拙な設計を続けて一年。
やってさえおれば向上の意識なくとも、上達するは世の必然。
向上の意識あれば尚よいけれども、無くともセンスでできる奴もいる。
ああ、仕事はどうでもいいから、出来る。
変に己への期待をしなければ劣等や嫉妬もなく、皮肉なことに、どうでもいい事には平常のパフォーマンスを発揮出来る。
稚拙を笑い飛ばし、時に情けなさに涙して、そうして自分なりの上達を得ていく。
小説家になりたいのではないから、完全に自分との闘いだ。仕事より、大変だ。
適当に本を手に取ってみれば、分かる。
かけた時間、情報量、経験、けた違い。
小説家は最期の職業である。
いい加減にするべきだ。
口先だけの人間がおもしろいのは、小説の中だけの話なのだから。
明日は早く起きるぞ。
レチナールに乾杯。
ああ、ダメです。寝られません。
寝させてくれません。
どうにも、言葉を知らぬというだけで語を紡ぐことを諦める甘ちゃんな気持ちが許せない。
しっかとした思いがあれば、ありったけの、それがたとえ小学生の語彙でも、懸命に紡げばよいではないですか。
そうして、後でいい言葉が見つかれば、改め改め、何度も何度も書き直し、推敲に推敲を重ねて磨いていけばいいではないですか。
なんでも、そうではないですか。
泥団子に私は何を学んだのか。
これでもかこれでもかと育てに育てた泥団子。
あの一心不乱の狂気をまた。
まずは泥のように眠らなければならない。
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